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!!!著作権侵害サイトに対するブロッキングについて

ISOC-JPは、著作権侵害サイトに対する意見を以下の通り表明いたします。

PDF版: [著作権侵害サイトに対するブロッキングについて|https://www.isoc.jp/wiki.cgi?action=ATTACH&page=20180412%5FBlocking%5FStatement&file=%A5%D6%A5%ED%A5%C3%A5%AD%A5%F3%A5%B0%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6+%28ISOC%2DJP%29v4%2Epdf]

!!以下本文

著作権侵害サイトに対するブロッキングについて

2018年4月12日

Internet Society 日本支部

インターネット上の漫画海賊版Webサイトの問題について、日本政府がインターネット・サービス・プロバイダーに対して、「ブロッキング」によるアクセス遮断措置の要請を検討していると報じられています。
インターネット上の漫画海賊版Webサイトの問題について、日本政府がインターネットサービスプロバイダーに対して、「ブロッキング」によるアクセス遮断措置の要請を検討していると報じられています。

Internet Society (ISOC) の理念に基づき、ISOC日本支部は、「ブロッキング」によるアクセス遮断措置の要請に反対します。
漫画を始めとした優良なコンテンツ産業・文化の発展には、知的財産権の保護は大切であり、権利を侵害するWebサイトへの対策は重要であると認識しています。
海賊版サイトに掲載された漫画などの、インターネット上の違法コンテンツについては、ブロッキングにより対応するのではなく、Webサイトからのコンテンツの削除やコンテンツ掲載者を特定した上での対応など、ブロッキングによらない対応を検討・議論すべきであり、正しい技術の理解と利用に基づいた上で、コンテンツ産業を含むインターネットの全体の発展に貢献するために、権利者・政策立案者だけではなく、通信事業者や市民社会など様々な当事者が参加する開かれたマルチステークホルダーモデルにより適切で有効的な対策と方策が実施されるべきと考えます。 

これまで、ISOCは ”The Internet is for everyone” というビジョンのもと、インターネットへのオープンなアクセスを推進してきました。
ISOCでは、ブロッキングはインターネット上の違法コンテンツに対し非効率で効果的ではなく、他の利用者を巻き込む可能性があることから、国際的な協調による違法コンテンツの発信元での削除や発信者の特定といった原則的な対策により対応すべき[1,2]と主張し続けてきました。

一般的にインターネットコンテンツのブロッキングを実施する方法として、いくつかの技術が存在します[3]。しかし、これらの手法は有効に機能しないという問題だけでなく、対象とする利用者以外も巻き込み、影響を及ぼす可能性があるという問題もあります。また、手法によっては、「通信の秘密」に抵触する可能性があることも認識されています。
例えば、DNSによる手法は、他のブロッキングを実施していないDNSサーバを利用することにより容易に回避が可能です。また、経路制御による手法では、ブロッキング対象のコンテンツが CDN (Contents Delivery Network) を利用している場合には、他の合法なコンテンツもブロッキングしてしまうオーバーブロッキングの問題が生じてしまうことが知られています。

こうした問題に加え、すべてのブロッキング技術は以下の理由により本質的な権利侵害の問題を解決しません。
第一に、ブロッキングは発信源を取り除くこと、すなわち、コンテンツの削除や発信者の特定といった根本的な解決ではなく、結果としてコンテンツはインターネット上に残り続け、権利侵害の解消をもたらしません。
第二に、こうしたブロッキングによる対応は、違法コンテンツの原則的な対応が難しい地下活動(ダークウェブなど)への移行をもたらし、結果として、権利者救済をより困難とします。

以上をふまえ、ISOC日本支部では、インターネット上の違法コンテンツに対し、ブロッキングによる対応は有効な対策ではないため、正しい技術の理解に基づいた上で、様々な当事者が参加するマルチステークホルダーモデルによる議論が実施されるべきと主張します。

Internet Society 日本支部について
Internet Society 日本支部は、”The Internet is for everyone” というビジョンのもと、インターネットへのオープンなアクセスを推進する国際的非営利活動団体である、 Internet Societyの日本における支部として1994年に設立されました。以来、日本国内における Internet Societyのコンタクトポイントとして IETF報告会などの活動を実施してきました。2018年4月現在日本支部の会員数は540名。全世界のInternet Society会員は約11万人。 https://www.isoc.jp/

Internet Societyのインターネットにおけるブロッキングに関する見解・解説について

1. Blocking Internet content: harmful or efficient?
https://www.internetsociety.org/blog/2011/09/blocking-internet-content-harmful-or-efficient/

2. Internet Shutdowns and Content Blocking not the answer, says Internet Society
https://www.internetsociety.org/news/press-releases/2017/internet-shutdowns-and-content-blocking-not-the-answer-says-internet-society/

3. Internet Society Perspectives on Internet Content Blocking: An Overview
https://www.internetsociety.org/resources/doc/2017/internet-content-blocking/

4. Tell Policy Makers to Think Twice Before Blocking Content or Flipping the Internet Kill Switch
https://www.internetsociety.org/blog/2017/03/tell-policy-makers-to-think-twice-before-blocking-content-or-flipping-the-internet-kill-switch/